PMSを詳しく知ろう!自分の心と身体をケアすることがポイント
- 久木田 みすづ
- 2022年9月6日
- 読了時間: 4分
更新日:2022年9月27日
精神保健福祉士・社会福祉士/コラムニストの久木田みすづです。
あなたは、PMSについてどのくらい知っていますか?「月経前には、いつもイライラする」「月経前に、すごく食欲が増す」など、それぞれの女性によって様々な症状があることしょう。
今回は、PMSの症状について詳しく知り、心や身体にどういったケアをすればいいのかについて、解説します。

PMSとはどういうもの?
PMSとは、「月経前症候群」のことを言い、月経前の3日から10日の間、気分が落ち込んだり、イライラしたり、過食や腹痛などのさまざまな症状が出現します。月経開始とともに、改善していくことが多いのが特徴の一つです。
PMSの原因 PMSの原因は、ホルモンの分泌量と関係しているとされています。排卵から月経までの期間を、「黄体期」と言います。この期間に、2種類のホルモンが多く分泌されるのですが、「黄体期」の後期にはそれらの分泌量が急に低下するため、異常な状態が引き起こされるのです。 ただ、日頃のストレスや冷えなど、さまざまな要因が複雑に絡み合って生じている場合もあるため、PMSの原因は、人によって多種多様です。
PMSの症状や状態 PMSは、人によって症状の現れ方も異なりますが、多くの方が感じる症状として、情緒不安定な状態が挙げられます。これは、理由もなく泣いたり、イライラしたりすることです。急激な眠気を感じる方もいます。また、自律神経が乱れることにより、過食気味になったり、だるさを感じたりする方も多いです。 一方、身体症状としては、腹痛や頭痛、お腹や乳房の張り、下痢や便秘、肩こりなどが現れます。

PMSとの上手な付き合い方について
月経前のセルフケアを大切にする 月経前には意識的に仕事量を減らし、リラックスする時間をつくったり、十分な栄養や睡眠時間を確保するようにしましょう。また、普段からカフェインやアルコールを控えることで、症状が軽くなる場合もあります。パートナーがいる方は、事前に、「月経がいつから始まりそう」「PMSによって、こんな症状が出るかもしれない」ということを伝えておくと、トラブルを回避できることでしょう。
体を温めて、代謝をあげる生活をする 月経と冷えは、切っても切り離せない関係です。普段から体をしっかりと温めることができるように工夫して生活することが大切です。例えば、飲み物は、できるだけホットを頼むようにしたり、人参や牛蒡などの根菜を積極的に摂取するなど、身体の芯から温めることが大切です。そして、お風呂にきちんと毎日浸かることで、深部体温を上昇させ、リラックスした状態を保つようにしましょう。
婦人科で相談する あまりにも、PMSが酷かったり、それに伴う生理痛が重い場合には、婦人科に相談することが重要です。医師の判断で、低用量ピルを用いることを勧められる場合もあります。低容量ピルは、副作用も少なく、月経に合わせて予定を立てやすくなるので、働く女性にも良いと言われています。また、「ピルはちょっと」という方は、漢方を処方してもらうことも可能です。
カウンセリングを受ける PMSの原因が、ストレスであることは多いものです。今は、インターネット上でも、気軽に悩みを相談できる場所があります。仕事や恋愛、子育てなど、誰かに聞いてほしい悩みを抱えている方は、一度カウンセリングを受けることも検討してみると良いですね。
月経は、女性が生きていく上で大切なサイクルですが、PMSの症状が重いと、どんよりとした気分になってしまいますよね。あまりに辛い場合には、我慢せず、生活習慣を見直したり、プロに相談することによって、少しずつ解決できるようにしていきましょう。
参考URL
公益社団法人日本産科婦人科学会
http://www.jsog.or.jp/modules/diseases/index.php?content_id=13
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久木田 みすづ Misuzu Kukita
カウンセリングセンターや精神科病院に勤務。うつ病などの患者さんや、その家族に対するカウンセリング・相談や支援を経験。以前より好きだった「文章で表現すること」を活かし、現在はメンタルヘルス系の記事を執筆するライターとして、多くの人に心と体をケアする大切さについて積極的に伝えている。
<保持資格>日本心理学会認定心理士、精神保健福祉士(国家資格)、社会福祉士(国家資格)
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