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ストレスコーピングとは?

こんにちは、谷ましゅです。

お読みいただきありがとうございます。

今回は、ストレスコーピングについて解説をしたいと思います。


ストレスコーピングとは、ストレスをうまく対処しようとすることを指しますが、実はストレス対処には種類があるのです。


ストレス対処の種類を知っておくことで、あなたがストレスフルな場面に出会った時に自分で適切な対処方法を選択することができるようになるかもしれません。

心の健康にとってストレスコーピングはとても大切なことなので、ぜひこの機会に基本的な知識を学んでくださいね。




もくじ

  1. ストレスのメカニズム

  2. 問題焦点型コーピング

  3. 情動焦点型コーピング

  4. 自分のコーピングを確認してみよう




1.ストレスのメカニズム


ではさっそく、ストレスのメカニズムから説明します。


同じような出来事を体験しても、ストレスを感じる人と感じない人がいますよね。例えば、通勤の電車をストレスに感じる人もいれば、なんの苦痛も感じない人もいます。

これについてストレス研究で有名なアメリカの心理学者ラザルスは、このように説明しています。


まず、ストレスの原因となる刺激(ストレッサー)が発生します。前述した例えでいうと電車に乗ることがストレッサーに当たります。


このストレッサーを脅威と感じるかどうかには個人差があります。通勤電車に乗ること(ストレッサー)をなにも思わない人、とても嫌な人など、人によって全く感じ方が違いますよね。個人差とはこのようなことを指します。


そして、ストレッサーを脅威と感じ、かつ自分では対処ができない!と感じた時に初めてストレスが生じるのです。


つまり、通勤電車に乗るのは嫌だけれども、イヤホンをして音楽を聴くことで不快の度合いを減らすことができるとそれはストレスにならないわけです。

しかしながら、イヤホンをすることを思いつかなかったり、イヤホンをしていても通勤電車での不快が軽減できなかったりした時、その人は電車にのることをストレスと感じるのです。


ストレスのメカニズムについて、なんとなくイメージできましたか?




2.問題焦点型コーピング


先ほども説明した通り、ストレッサーをうまく対処すれば、ストレスは生じないわけです。

そこで、ストレスの対処法である「ストレス・コーピング」の研究が急速に発展しました。


コーピングは大きく分けて下記の2種類となります。


  • 問題焦点型コーピング

  • 情動焦点型コーピング


この項目では、問題焦点型コーピングについて説明しますね。


まず、問題焦点型コーピングは、問題となるストレッサーに直接働きかけて解決する方法です。


先ほどの通勤電車の例で説明すると、通勤電車はストレスを感じるから車通勤に変えるという方法を取ります。これは問題となるストレッサーをなくすことで解決しているので問題焦点型コーピングとなります。


問題焦点型コーピングは根本的に問題を解決するので、高いストレス対処効果がありますが、実行が困難なことが難点です。




3.情動焦点型コーピング


情動焦点型コーピングは、気晴らしをしたり、苦痛の軽減をしたりといったストレッサーから生じた不快な感情を対処しようというものです。


通勤電車の例では、乗車時間にイヤホンをして好きな音楽を聴くことでその時間を楽しむことなどが挙げられます。これは通勤電車に乗ることによって生じる不快な感情に対処している方法になりますね。

情動焦点型コーピングは、自分の工夫次第で簡単に実行できるのが良いところです。


しかし、この方法では問題の根本解決にはならず、ストレッサーに対処しきれない場合がでてきます。また、ストレッサーに対処し続けなければいけないというデメリットもあります。


問題焦点型、情動焦点型ともにメリットとデメリットがあるということですね。

その時々での実行のしやすさ、ストレスの大きさなどからどちらの対処法を取るか検討できると良いと思います。




4.自分のコーピングを確認してみよう


普段あなたが使っているコーピングはどのようなものが多いですか?

いつものストレス対処方法でうまくいかない時は、違うコーピングを試してみるとうまくいくことがあるかもしれませんね。


今回のコラムではストレスコーピングの基本についてお伝えしてきました。

柔軟なコーピングを利用して、皆様が心地よい生活が送れる一助となればうれしく思います。

 

参考文献

宮川 純(2014)「臨床心理士指定大学院対策 鉄則10&キーワード100 心理学編」河合塾KALS監修.講談社

 

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谷 ましゅ Mashu Tani


大学卒業後、メガバンクにて個人向け金融商品の営業として働く。 銀行員を続けながら大学院受験の勉強を行い、難関国立大学に合格。結婚退職後、大学院に入学。 現在臨床心理学を専攻しており、認知行動療法、メンタルヘルス、発達障害などを専門に勉強中。また、研究活動を行っており、セルフコンパッションをテーマに研究中。

<保持資格>FP2級

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