こんにちは、谷ましゅです。
お読みいただきありがとうございます。
今回は、前回ご紹介したセルフ・コンパッションの続編、セルフ・コンパッションの育て方をご紹介していきたいと思います。
前回の記事はこちら↓
ストレスがたまっている、不安なことが多い、完璧主義でつかれる、自分に自信が持てない、などのお悩みを抱えている方に試していただきたいワークです。
是非実践していただき、自分を大切にできるようにしていきましょうね!
目次
セルフ・コンパッションを高めるメリット
セルフ・コンパッションを高める方法をご紹介
セルフ・コンパッションブレイク
それでも落ち着かないならカウンセリングを活用しよう
1.セルフ・コンパッションを高めるメリット
初めに、セルフ・コンパッションについて簡単にお話しておきたいと思います。(詳しくお知りになりたい方は前回のコラム「セルフ・コンパッションを徹底解説」をご覧ください)
セルフ・コンパッションとは「自分への思いやり」のことでした。
自分へのやさしさ
人は世界を共有しているのだという認識
マインドフルネス
この3つの要素を高めていくことがセルフ・コンパッションを高めていくことになります。
セルフ・コンパッションが高い人はストレスが低いということが研究で実証されています。
自分に優しくできない、自分を追い込んでしまうという人は、セルフ・コンパッションを高めることでその苦しみから解放され、ストレスを減少させる効果が期待できます。
2.セルフ・コンパッションを高める方法をご紹介
セルフ・コンパッションを高める方法として有名なものが2つあります。
1つはセルフ・コンパッションの概念を提唱したクリスティーン・ネフ博士と臨床心理士のクリストファー・ガーマー博士が考案したマインドフル・セルフ・コンパッションというワークです。これは一般の人を対象にしています。
もう1つはイギリスの臨床心理学者であるポール・ギルバート博士が考案したコンパッション・フォーカストセラピーです。これはうつ病や不安障害などの人を対象にしたプログラムです。
これらのプログラムはだいたい週1回のプログラムを2カ月継続して行うものです。
ある程度時間をかけて行うプログラムのため、躊躇する方もいるかもしれません。そのため本コラムでは、自宅で手軽にできるセルフ・コンパッションワークを1つご紹介します。
3.セルフ・コンパッションブレイク
これは先ほどご紹介したマインドフル・セルフ・コンパッション・プログラムの開発者であるクリストファー・ガーマー博士が推奨する方法です。
この方法の良いところは、いつでもどこでも実践できるということです。
以下のステップに沿っておこなってみてください。
自分がストレスを感じていると気が付いたら、その不快さは体のどの部分で感じているのかを確かめる
「今、自分は苦しさを感じている」と自分に言う。←これがマインドフルネスの瞬間
「他の人たちだってこんなことを経験しているはず」と共通の人間性を意識する
両手を胸や気持ちが落ち着くところにそっと当てて、親友が苦しんでいる時にかけてあげる言葉を自分自身にかけてあげる。「あなたはもっと自分に優しくしていい」「自分を受け入れてあげてもいい」など。
ストレスや苦しさを感じている状態からセルフ・コンパッションにシフトすると、心は落ち着くことができ、今後どうすべきか適切な判断ができるようになります。
4.それでも落ち着かないならカウンセリングを活用しよう
この方法を実践したものの、自分に優しくすることがどうしてもできない、自分は優しくする価値のない人間だ、など否定的な感情が浮かんだ方がいらっしゃるかもしれません。
もしあなたが自分を否定する感情で苦しんでいるのであれば、1人で悩まず身近な誰かに相談する、カウンセリング受ける、紙などに自分の気持ちを書き出してみるなどの方法で、その苦しみから自分を解放することも検討してみてください。
深い自己否定や恥の感情は、想像以上に自分自身を苦しめることがあります。その感情から抜け出せない時は、誰かにお手伝いしてもらうことも有効です。
セルフ・コンパッションとの出会いをきっかけに、苦しみから自分自身を救ってあげましょう。
参考文献
・有光興記(2019) 甘やかしでも, うぬぼれでもない自己の姿 セルフ・コンパッション: 最良 の自分であり続ける方法 (特集 セルフ・コンパッション). Harvard business review= Diamond ハーバード・ビジネス・レビュー, 44(5), 38-49.
・クリストファー・ガーマー(2019)「セルフ・コンパッション・ブレイク」 の実践 (特集 セルフ・コンパッション)--(困難な状況から自分を救い出す セルフ・コンパッションを日常で活かす方法) Harvard business review= Diamond ハーバード・ビジネス・レビュー, 44(5), 52-55.
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谷 ましゅ Mashu Tani
大学卒業後、メガバンクにて個人向け金融商品の営業として働く。 銀行員を続けながら大学院受験の勉強を行い、難関国立大学に合格。結婚退職後、大学院に入学。 現在臨床心理学を専攻しており、認知行動療法、メンタルヘルス、発達障害などを専門に勉強中。また、研究活動を行っており、セルフコンパッションをテーマに研究中。
<保持資格>FP2級
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