妊活にメンタルケアが大事、という話は聞いたことがあっても、具体的に何から手を付けたらわからない、という方も多いのではないでしょうか。
今回の記事をぜひ参考に、妊活に役立つメンタルケアについてお伝えし、メンタルケアの一歩を踏み出してほしいと思います。
■最初にすべきこと
妊活に挑むと決めたとき、メンタルケアのために最初におすすめしたいのは、「自分との対話」です。
まず、「自分はなぜ赤ちゃんが欲しいのか」ということについて、自分自身と話し合ってみてください。ここで、赤ちゃん以上に欲しいもの、大切にしたいものが意識に浮かんできたら、まずは立ち止まって深く考えてみることも必要です。妊娠、出産のリスクや、自分が犠牲にしなければならないことについても、納得いくまで自分と話し合い、本当にそれで良いのかシミュレーションしてみることも有効でしょう。
そして、「やっぱり本当に赤ちゃんが欲しい!」と思えた方は、ぜひ以下のことを実践してみてください。
①自分を癒すこと
第一に、徹底的に自分を甘やかしてあげましょう。やりたいことをして、行きたい場所へ行き、食べたいものを食べましょう。妊娠したら、赤ちゃんの体づくりのため、そしてご自身の体調の変化のため、たくさんのことに制限が出てきてしまうからです。いつ妊娠しても後悔のないよう、自分の心と体の声を聞きながら、ストレスフリーに過ごせるようにしてみましょう。
②パートナーと過ごす時間を大切に
妊活において欠かすことができないのは、パートナーとの精神的な結びつきの強さです。妊活という、ときに大変な忍耐を必要とする期間を共に過ごすパートナー。そして妊娠、出産後には育児という何十年にも及ぶ日々を戦い抜いていく戦友であるパートナー。どんなに仲の良いカップルでも、妊活~育児の過程では、絆が揺らぐときがあるものです。
だからこそ、お互いを労い、心を通わせる時間を増やしましょう。2人の時間が取れる今のうちに、コミュニケーションの時間を増やし、2人で出かけたり、趣味を謳歌したりしましょう。パートナーのストレス軽減は、妊活にも大きなプラスですよ!
③赤ちゃんを積極的に日常生活に
妊活中は、出来るだけ赤ちゃんと触れ合う時間を作ってみましょう。赤ちゃんと触れ合うことで、愛情ホルモンとも言われるオキシトシンが分泌されますし、潜在意識を「欲しいもの=赤ちゃん」と幸せな感情で満たすことで、ストレス軽減にもつながります。
街中で出会った親子連れに話しかけてみてもいいでしょう。乳児院によっては、赤ちゃんのお世話や抱っこをするボランティアを募集しているところもあります。赤ちゃんと関わることができるボランティアについて、地域の保健師さんなどに尋ねてみてもいいですね。
ただし、無理をする必要はありません。
どうしても受け入れることが難しいときは、その心もご自身で受容してくださいね。
■最後に…
妊娠、出産、育児は人生の一大イベントです。けれども、同時にそれが人生の全てではないのです。“充実したあなたの人生”という土台があってはじめてそうした一大イベントを人生に受け入れる心の余裕が生まれると思うのです。未来の幸せも大切ですが、どうか今の幸せをないがしろにはしないでくださいね。少しでもリラックスして、楽しみながら、赤ちゃんを待つことが出来たら、とても素敵なことですよね。
皆さんに待望の赤ちゃんが授かりますように!
恵 理世 Riyo Megumi
コラムニスト/メンタルケアカウンセラー
専門は女性のための深層心理分析。産前産後のお母さんたちのメンタルケアを中心に活動。自身も不妊や流産に悩み、妊活の末、現在は一児の母。日英バイリンガルとして、世界各国の人々のカウンセリングを行ってきた経験と女性のメンタルケアに携わってきた臨床経験を活かし、グローバルな視点でのコラムを執筆している。
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