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共感疲労が妊活の妨げに?災害報道の向き合い方とその対策

豪雨に地震、この夏は本当に多くの災害のニュースが繰り返し報道されています。そして、多くの方が大変な状況になっていて、本当に心が痛みます。

そういった報道を目にし、被災者の方たちに寄り添おうとすることで、二次災害とも言われる「共感疲労」の状態に陥る可能性があることをご存知でしょうか?


今回は、共感疲労をよく知り、報道への向き合い方や対策についてメンタルケアの観点からお伝えいたします



■共感疲労とは?

共感疲労とは、“誰かが置かれている状況を見聞きし、その人たちの感情を想像し、自分の中にその感情をつくりだし、さらにその感情を自分自身が感じること”をいいます。共感疲労の注意点は、誰もが無意識の中に持っている「幼少期から現在までの傷ついた体験や苦く辛い体験」と共鳴することです。また、昔の体験が掘り起こされて心が揺さぶられていることに自分自身も周囲も気づきにくい傾向があり、共感疲労の状況が長く続く場合があります。

共感疲労の状態が長く続くと、極度な精神疲労や心因性うつ病の一種である燃え尽き(バーンアウト)症候群のような状態に陥ることもあり、注意が必要です。



■日頃のストレスが倍増することも

病気やケガ、妊活や妊娠、産前産後、更年期障害、介護など特別な事情を抱える女性は、日ごろから心身ともに元気である必要がある状態にあります。災害などの非常時には日常と違う環境で過ごす必要があるためストレスを受けやすく、共感疲労につながるようなニュースは必要以上に観ないことも大切です。

極端な例を挙げれば、災害報道自体を見聞きしないという選択肢も「あり」といえます。

しかし、生活をしていく中で災害に絡むニュースをまったく見ないという状況をつくりだすことは難しいでしょう。そのため、災害などが起きたときに、共感疲労を誘発する可能性の高いニュースを目にしたときの向き合い方は非常に大切です。



■共感疲労対策とは?

いまから書くことは、決して他人に無関心になれという意味ではなく、冷酷な人間になれという意味でもありません。共感疲労に陥ることで周囲の話が聞けなくなることや、自分自身が憔悴しきってしまうのを避けるための向き合い方、共感疲労によって心が壊れていくのを防ぐための考え方のひとつです。

  • 相手と自分を同化して考えない

  • 私なら」「私だったら」と考えない

  • 相手に共感しすぎない

災害時、非常時は特に自分自身のことを大切にして、穏やかな気持ちで毎日を過ごしてくださいね。



■まとめ

共感疲労とは、「自分自身は経験をしていないのに、経験者と同じような外傷性ストレス反応が起きる」ことを言い、「代理トラウマ」とも呼ばれているものです。この共感疲労は、災害ニュースだけでなく、傷害や殺人などの事件報道でも誘発されることがあります

報道を見るときはもちろん、誰かの介護や支援をおこなうときにも、共感疲労の状態に陥らないよう注意してくださいね。



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山内良子 Ryoko Yamauchi


2008年頃から接客業務改善などの業務に携わりながら、資格を生かした親子クッキングイベントなどを開催。現在は主にライターとして活動し、旅や暮らし、インタビューや経営者向けの記事など幅広く執筆中。「妊活WOMAN®コラム」では、学んだ心理学を活かしながら、女性の気持ちが軽くなるような記事づくりを目指している。https://www.liblaboratory.com/yamauchiryoko

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