努力してもなかなか妊娠に至らないと、自己否定をしたり嫉妬をしたり、これまで悩み乗り越えてきたパターンでは解決できない壁にあたり、乗り越え方が分からずさらに悩んでしまむことがあります。
今回は、妊娠したいと願う妊活WOMAN®さんに知ってほしい、今あなたも紡いでいる途中の妊娠、出産までのストーリーについてお伝えします。
■妊活の行動タイプ
「子供が欲しくてもなかなか妊娠できない!」
どうしたらよいかと悩むとき、まずはネットで様々な情報を収集する方も多いのではないでしょうか。一方で、実際に不妊に悩む知り合いなどの話を聞き、妊活に有効な情報がないか探る方もいることと思います。それらの方法で得た情報や知識から、まずは自分自身でできる方法を試みる人が多いですよね(自己流タイミング法)。
月経の周期を知り、妊娠の可能性の高い日に夫婦関係をもつ、これがまず妊活の基本と言えます。しかし、自己流タイミング法を繰り返しても月経がきてしまう。リセットした時のショックは妊活を経験した人にしか実感できない苦しみや悲しみがありますよね。
ここから、妊活をする方がとるいくつかの行動パターンがあります。
1.自己努力型
不妊を悩みながらネットサーフィンなどを続け、なんとか自分で解決しようと情報を模索し努力を続けるタイプ
2.リソース活用型
医療機関や妊活カウンセラーなどの専門家の意見を求めるタイプ
3.目標設定型
カップルで話し合った上で、子は授かりものと決め、自然に任せるタイプ
あなたはどのタイプに当てはまりますか。どのタイプがよい、ということはありません。ここで知っていただきたいことは、多くの方が同じように悩み、同じような行動をしているということです。
悩んでいるのはあなた1人ではありません。
■自分の考えを見直す時期は?
人間は問題を解決するために様々思考を巡らし行動を起こし謎解きをはじめます。これは私たち人間に備わった生命の存続のための本能行動です。果たしてどの行動が正しいかは誰にも判断することはできません。
しかしながら、 自分の行っている行動が心の負担になり、どんな時でもそのことを考え日常生活に影響を与えるようになったら、一度立ち止まって自分の行動や思考を見直す必要があることを忘れないでください。
■妊娠しにくい体や思考を作らない
精神健康が損なわれ始めると、脳からもストレスホルモンの分泌が増加します。ストレスホルモンは体の免疫を弱め、不妊で悩んでいる体をさらに妊娠できにくい状態に変えてしまう可能性があります。
このような状態になる前に、専門機関を有効に活用し 今の状況を見直す必要があります。
■不妊治療法と妊娠への期待
日本を含め、世界では不妊治療の研究が進められています。そして、医療技術の進化とともに様々な新しい不妊治療方法が登場し、ほぼ不可能だと診断されていた妊活WOMAN®の中には医療の力を借りて出産までたどり着くことができる方もいます。
このような医療進化の中で、先端医療が妊娠への成功への道だと考える人もいるのではないでしょうか。しかし、妊娠だけでは出産はできません。
妊活にあたって是非知っていただきたいことは、受精から妊娠、出産までを一つのサイクルとしてストーリーを描くことの大切さです。当たり前のことだと思うかもしれませんが、妊娠に成功することで出産に必ずしもたどり着くとは限りません。受精卵が順調に育ち出産までの約9ヶ月間子宮の中で 健康に母体と共に育っていくこの期間を無事に経て、元気な赤ちゃんが誕生します。その間、母体にはつわりや体の痛み、ホルモンバランスの変化による気分の変化など様々な要因がチャレンジしてきます。
一方、胎児の動きが感じられ出産を待ちわびる素晴らしい経験も待っています。
■受精から妊娠、出産までのストーリー
医療技術の進化によって私たちの病気を克服できるチャンスも増えてきました。しかしながら、同時に生活環境も同様に進化を遂げ、人の体や心に善くも悪しくも影響する要因、つまり妊娠にネガティブに働く環境も生まれています。母体、そしてパートナーは心身への外敵から胎児を守る必要があります。
妊活を開始する前にしっかりと再確認することは『妊娠が最終目的ではない』こと。受精、妊娠から出産までのストーリーを思い浮かべ相対的なプランを練り、その道に沿って自分のペースで妊活を進めることが妊活を乗り越えるためには必要です。時には焦ることもあって当然ですし、人と比べて落ち込んだり嫉妬の感情が芽生えたりすることも当然です。ですが、夫婦で妊活プランをきちんと作って妊活に挑むことも大切ですので、どうぞそのことを忘れないでくださいね。
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安藤 麻矢 Maya Ando
ライター歴20年。専門分野は社会科学。趣味は動物の短編を書いたりイラストを描いたりすること。同情よりも共感が少なくなっている世の中、小さな手助けが人の心を救えることを信条としている。米国大学にて心理学学位取得、香港の大学にて健康行動学でマスターを取得しており、グローバルな視点と知識をもとにしたコラムを執筆している。LIB Laboratoryでは自身の介護経験を通じて感じることを心理学的な視点を交えてお伝えしている。
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