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【断乳したい妊活WOMAN®さんへ】「母乳のせいで妊娠できない?」~私の断乳体験談~


「授乳をしていると妊娠しづらい」と話しを聞いて焦っている方や、不妊治療を再度受けるために「断乳」をしたいと考えている方、など妊活と断乳でのお悩みを聞くことが私もあります。


今回のコラムでは、断乳を考えているけどどうやって実践したらよいか悩む方に向けて、

私の断乳体験をお伝えしつつ、断乳についての考え方を固めるきっかけにしていただければと思います。

(あくまで、個人の一経験であり、正しい断乳方法をお伝えする記事ではありませんので、ご了承ください。



■「そうだ、断乳をしよう!」準備不足で大失敗!

「そうだ!断乳をしよう!」

そう思い立ったのは、産後半年以上経っても生理が再開せず、2人目妊活について焦っていた頃でした。


「産後半年以内に8割の人は生理が復活する」と聞いたのは、出産した病院でまだ入院していたときのこと。同時に、「授乳中は生理が来ない体質の人もいるので神経質になる必要はない」と説明を受けていましたが、勝手に自分は8割に入ると思い込んでいたため、産後8ヶ月目前になっても生理が来ない状況に焦りを感じていたのです。

第1子の出産が高齢出産だったので、年齢のことを考えて2人目はあまり間を空けずに出産したいと考えていたことも焦りに拍車をかけていたように思います。

ちょうどそのころ、息子の夜泣きが始まり、睡眠がとれずに精神的にも体力的にも参っていた私は全身蕁麻疹になってしまいました。


病院で診察してもらったところ、「授乳中でも100%大丈夫、というものではないけど、お母さんの体を治すのが優先だから」と薬を処方されたのですが、授乳しながら服用することにやはり迷いがありました。 その時、「そうだ、これ(薬の服用)を機に断乳しよう!」と突発的に思いついて、断乳に関する知識を何も持たないまま、その日の午後から開始することにしたのです。

始めは「これで生理が復活する」とワクワクしていたものの、息子との触れ合いがなくなってしまった寂しさ、最後の授乳時の息子の顔を思い出せない悲しさで、どんどんモヤモヤした気持ちに変わりました

そして、予想以上の頻度で張る胸。少しずつ自分で搾乳していましたが、3日目の晩、どう搾乳してもしこりがとれないところがあり、痛くて痛くて夜泣きする息子を抱っこすることができなくなりました。


翌日、急いで母乳外来をしている助産院へ駆け込んだところ、「胸も赤くなっていて、膿汁もすごい。乳腺炎だね。」と言われました。しこりは取ってもらいましたが、頭痛・発熱・悪寒がひどく、立っていられないほど。

急遽会社を休んでくれた旦那に家事も育児も丸投げして、その日は1日中寝込みました。

母乳外来中、「どうして蕁麻疹になったの?」と助産師さんが聞いてくれたことをきっかけに、断乳したものの息子との触れ合いがなくなった寂しさがあることを話していたら、自分でも驚くほど涙が止まらなくなりました

「そんなに苦しいなら、もう少し授乳してもいいんじゃないかな」

助産師さんのその一言で、自分で自分を追い詰めていたことに気付き、授乳を再開する決意をしました



■あらためて、断乳の準備

授乳を再開してからは、いつかくる「断乳」について、いろいろ調べるようになりました。こんなにもしっかり準備をして挑むものなのだと知ったときには、自分の無知を恥じると共に、子どもへの申し訳なさや罪悪感も生まれました。

私が調べた中で実際に参考になったのは、

  • 断乳は食事からしっかり栄養を取れるようになってから

  • 授乳の回数を徐々に減らしていく

  • 断乳後、3日目、1週間後、1ヶ月後に搾乳。このとき助産師などプロにしっかり搾乳してもらうことで詰まらない

  • 断乳1週間前から「○日後におっぱいバイバイだよ」と子どもに1日1回話しかける

ということです。

断乳に関する情報はインターネットでもたくさんありますが、助産師さんが発信している情報がとても具体的でわかりやすく参考になったので、皆さんもご自身で確認してから断乳をすることをお勧めいたします。

元々食がとても進んでいた息子は3回食に切り替えた9ヶ月直後から、1回の食事でかなりの量を食べていました。

(ご飯70g+魚or肉15g、野菜30g、粉ミルク70ml、もっと欲しがる時は自家製甘酒や果物)

そのため、すでに昼間の授乳はなく、夜間の寝かしつけと夜中に起きた時のみの1日2~4回でした。また、排泄物から消化もだいぶしっかりしてきたことを確認できました。


この頃、「10ヶ月ちょうどで断乳を決行しよう」と夫婦で話し合い、決めました。


■いざ、断乳!!

9ヶ月に入ったころから息子に「おっぱいバイバイまであと○日だよ」と断乳へのカウントダウンを始めました。「いっぱい飲んでね。好きなだけ飲んでね」と話をするようにし、私自身も息子の顔を忘れないよう、一緒に時間を過ごしている感覚を大事にしました

こうして準備をしっかりして迎えた10ヶ月1日目。いよいよ断乳の日です。

朝方の授乳でこれを最後にすると決めていたので、「これが最後だよ。好きなだけ飲んでね。ありがとう。」とその顔、姿を目に焼き付けるように見つめながら話しかけ、自分の心も満たしながら息子の心も満たすべく、息子が自ら口を外すまで飲ませました

昼間はこれまでも授乳していなかったので、いつもどおりでしたが、夜は寝かしつけで授乳をしていたので、どのように寝かしつけるたら良いのかと、その日はそのことで頭がいっぱいでした。

その夜、抱っこをしながら、「おっぱいバイバイしたからママ、今日は○○(息子の名前)を抱っこするね」と言って、抱っこでゆらゆらしていたら、びっくりすることに頭を私の胸に預けてきて寝たのです。

時間にして20分。こちらがびっくりするほどすんなり眠りにつきました。

環境面での配慮は、寝るときに部屋を真っ暗にすること。これは、『寝る時間』の合図で、睡眠指導者の私が息子が生まれたときからしてきたことの1つです。


夜は2回ほど起き、その都度ぎゃん泣きしましたが、抱っこでゆらゆらすると同じように20分ほどで寝ました。1つ頼ったのは、YouTubeで「赤ちゃん 寝る 音楽」の検索で出てくる音楽たち。このおかげで眠れたのかもしれません。

そして、翌日も、翌々日も同じように、部屋を真っ暗にし、音楽をかけて『寝る時間』の合図をしてからゆらゆらと抱っこすると、息子はすんなり寝ることができました。

「よく3日でおっぱいを忘れるっていうけど本当なんだ」と驚きました。

しかし、4日目。急に思い出したのか、ベッドでゴロンゴロンして枕の端に吸いついて泣いたり、私のパジャマの上からおっぱいに吸いついて泣いたりしていました。

その都度、息子の手を取り、私の胸に持っていって「○○(息子の名前)はおっぱいバイバイしたね。その代わり、ママが抱っこするからね」と言って、手を振ってバイバイのしぐさをさせてからゆらゆらと抱っこをしました。何とか寝かしつけはしたものの、その日は一晩で4~5回起きたと思います。

ただし、この日大暴れして観念したのか、5日目からはまた15~20分ほどの抱っこで寝るようになりました。

胸のケアについては、2日目にパンパンに張れ「また詰まったら」と恐怖を感じましたが、下手に自分で搾乳して詰まる方が嫌だったので、触らないようにし、3日目に朝一で母乳外来へ行き、搾乳してもらいました。胸の形が変形するほどカッチカチに張っていた胸がすっかり元通り!空にするとまた母乳が作られてしまうので、少し残しての搾乳でした。以後は一度もカチカチになったり、張ったりすることはありませんでした。


■断乳、そして…

断乳後11日目で今回の男優について振り返る機会があり、息子の変化を記録していましたので、ここに記載してみます。


  • 食事の量がさらに増えた(ご飯90g、魚or肉20g、野菜30g、粉ミルク70ml、自家製甘酒or果物)

  • 夜の寝かしつけが約10分になった

  • 夜中起きなくなった(起きても1回)

  • 眠たくなったら膝の上に頭を乗せてくるようになった


いろいろな意味でとても楽になりました。


■心のケアもしっかりと

上記は1人目の断乳体験ですが、2人目もまったく同じ方法で10ヵ月で断乳をしました。 2度の断乳を経て感じたことは、子どもの心のケアはもちろん、お母さん自身の心のケアもしっかりすることの重要性です。

何か月もの間、毎日数時間おきに体を密着させて愛情を確かめ合ってきた行為がなくなることは、想像しているよりずっと寂しさを感じさせるものです。授乳で与える愛情は他のことで補えるものですが、自分で断乳について納得していなければそのことに意識がいかず、苦しさや寂しさだけが心が留まってしまいます。

「断乳」という経験を通して、ご自身を向き合う機会にもなりますので、心のケアはしっかりしてくださいね。


断乳についての具体的な指導はできませんが、断乳を通じた心の向き合い方については心理カウンセリングで一緒に考えております。

1人ではなかなか納得できる気持ちになれない妊活WOMAN®さんは、ご相談くださいね。


◆心理カウンセリング


 

今井 さいこ Saiko Imai


LIB Laboratory代表。公認心理師/睡眠指導者。

高校生の時「環境が心に与える影響」に興味を持ったことから、大学で心理学を専攻。臨床心理学を中心に認知心理学、知覚心理学、行動心理学、生物心理学、発達心理学を学ぶ。

その後、社会人としてベンチャー企業に勤める傍ら、心理カウンセラーとしての勉強と実践を積み、女性向けカウンセリングを始める。

2013年から7年間妊活支援に特化した心理カウンセリングを提供。現在は、睡眠指導者やナチュラルライフセラピスト、アロマテラピーアドバイザーの知識も活かした心理カウンセリングにより、心身共に健康に導くカウンセリング、パフォーマンスを上げるための睡眠指導をおこなっている。

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