妊活しても妊娠できない!?私が妊娠できる確率はどれくらい?
- 今井 さいこ
- 2017年12月20日
- 読了時間: 4分
妊活中の方が気になる“妊娠の確率”。高くないとは聞いているけど、今の自分の状態でどのぐらいの妊娠率なのでしょうか。
今回は、妊娠の確立についてデータをもとにお伝えしつつ、妊娠率とメンタルケアについてお話します。

■データから考える「私の妊娠率」
「妊娠率」とGoogleで検索をすると「妊娠率に関連する検索キーワード」として、
40歳 自然妊娠 確率
43歳 妊娠確率
42歳 妊娠 確率
44歳 妊娠 確率
45歳 自然妊娠 確率
41歳 自然妊娠 確率
46歳 自然妊娠 確率
43歳 自然妊娠
43歳 妊娠したい
40代 妊娠 確率 経産婦
というキーワードがずらりと並びます。もしかしたら、このコラムを読んでいる方も検索で辿り着いたとしたら、
20代 < 30代 < 40代
の順に多いかもしれません。それぞれの年代別での自然妊娠確率は 、
25歳…25~30%
30歳…25~30%
35歳…18%
40歳…5%
45歳…1%
と言われています。また、ART(生殖補助医療、体外受精や顕微授精のこと)での妊娠率は下記の表の通りです。

(日本産婦人科学会 ARTデータブック2015<http://plaza.umin.ac.jp/~jsog-art/>より)
この表で注目していただきたいのは、妊娠率ではなく「生産率」、つまり、妊娠して出産までした方のパーセンテージです。妊娠をしても出産までできる確率は、20代でも約半分ほどであることがわかります。また、年齢別の流産率も35歳を境に急激に高くなっていくこともわかります。
こうしてデータで見てみると、そもそもの自然妊娠の確率の低さに驚くとともに、「不妊治療さえすれば妊娠できる」ということも現実的な可能性としては高くないことにも驚くのではないでしょうか。

■データはあくまで平均値
心から妊娠を希望する方には、年齢別の平均値を知ることで「妊活の初期段階で夫婦ともに適切な検査を受け、妊活と正しく向き合ってほしい」という気持ちが私にはあります。初めてデータで数字を見た方はショックを受けたかもしれませんが、妊娠にまつわる1つの事実として受け止めていただければと思います。
一方で、「数字に振り回され過ぎないでほしい」とも感じています。データはあくまで平均値です。あなた自身が当てはまるとは限りません。
例として私自身の妊活を振り返ってみます。私は32歳で自然妊娠を1回していますが、子宮外妊娠でした。当時、妊活を初めて18か月目だったので、そうすると、自然妊娠率は約5%で生産率は0%。データと比較すると明らかに数値が低いことがわかります。また、体外受精は2回トライして2回とも妊娠、出産をしました。つまり、体外受精での妊娠率・生産率は100%です。必ずしもデータに当てはまるとは限らないのです。
だから、数字に振り回されて、「20代だから大丈夫」「40代だからダメかもしれない」と必要以上に感じるのではなく、自分の状態を知って“今必要なこと”を見極めながら、自分に合ったオリジナルの妊活をきちんと歩んで欲しい、と思うのです。

■メンタルケアで妊娠の可能性をあげる
アメリカ/オハイオ州立大学の免疫学者が率いる研究チームが2014年に発表した「不妊とストレスに関する研究*1」というものがあります。
この研究結果によると、ストレスを抱えている女性はそうでない女性に比べて、毎月29%妊娠の可能性を低くしている、不妊の可能性が2倍以上高くなるというものでした。
この研究結果は、妊活中にきちんとしたストレスケアをおこなうことが妊娠の可能性を高めることを示唆しています。
100人いれば100通りの妊活プランがあると私は思っています。「早く妊娠したいけど、何をしたらよいかわからない」と悩んでいるなら、まずは妊活プランをつくったり、妊活中のメンタルケアを学ぶことから始めてみませんか。
心理カウンセリングであなたの妊活について聞かせてくださいね。一緒に「妊娠できる」と強い気持ちをもって妊活に取り組むための方法を考えていきましょう。
◆心理カウンセリング
*1 出典:「human reproduction」http://m.humrep.oxfordjournals.org/
今井 さいこ Saiko Imai
LIB Laboratory代表。公認心理師/睡眠指導者。
高校生の時「環境が心に与える影響」に興味を持ったことから、大学で心理学を専攻。臨床心理学を中心に認知心理学、知覚心理学、行動心理学、生物心理学、発達心理学を学ぶ。
その後、社会人としてベンチャー企業に勤める傍ら、心理カウンセラーとしての勉強と実践を積み、女性向けカウンセリングを始める。
2013年から7年間妊活支援に特化した心理カウンセリングを提供。現在は、睡眠指導者やナチュラルライフセラピスト、アロマテラピーアドバイザーの知識も活かした心理カウンセリングにより、心身共に健康に導くカウンセリング、パフォーマンスを上げるための睡眠指導をおこなっている。
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