「もし私が倒れたら、子どもはどうなる?」夜に不安が膨らむときの心の整え方
- 今井 さいこ

- 4月15日
- 読了時間: 6分
※この記事は、2026年4月11日配信のPodcast「それ、わかるー!!」でお話しした内容をもとにまとめています。
日中は仕事や家事、子育てに追われ、なんとか毎日を回している。それなのに夜になって静かな時間が訪れると、「もし私が倒れたら、子どもはどうなるのだろう」と急に不安が膨らみ、眠れなくなることがあります。
この記事では、まだ起きていない未来への不安を整理し、今できる備えに変えていく方法をお伝えしています。
■こんな方におすすめの内容です
夜になると将来への不安が膨らみ、眠れなくなる方
「自分が倒れたら家族が困る」と考えてしまう方
シングルマザーとして子育てや生活を一人で支えている方
家庭や仕事の責任を、自分一人で背負っているように感じる方
不安を減らすために、今できることを知りたい方

夜になると「もしもの不安」が大きくなる理由
日中は、仕事、家事、子どもの予定など、目の前のことに対応するだけで精一杯という方も多いでしょう。
忙しく動いている間は考えずに済んでいたことも、夜になって周囲が静かになると、急に頭に浮かんでくることがあります。
「もし病気になったらどうしよう」
「働けなくなったら、生活はどうなる?」
「私に何かあったら、子どもは誰を頼ればいいのだろう」
特に、家族を支える責任を強く感じている人ほど、このような心配を抱きやすいかもしれません。
不安になるのは、弱いからでも、考えすぎだからでもありません。家族を大切に思い、毎日の生活を守ろうとしているからこそ、先のことまで考えてしまうのです。
まだ起きていない未来を心配する「予期不安」
心理学では、まだ実際には起きていない出来事を想像し、「もしこうなったらどうしよう」と不安になることを「予期不安」といいます。
予期不安には、危険を予測し、必要な準備をするための役割もあります。
たとえば、健康に気をつけたり、困ったときの連絡先を確認したりすることにつながれば、生活を守るために役立つ不安といえます。
一方で、答えの出ないことを何度も考え続けると、実際には何も起きていなくても、心や身体が緊張した状態になってしまいます。
不安が浮かんだときは、まず次のように問いかけてみてください。
「これは、今実際に起きていること?」
「それとも、未来を想像して心配していること?」
今は体調に大きな問題がなく、目の前の生活も送れているのであれば、「今、私は倒れていない」「今日は無事に過ごせている」という現在の事実に意識を戻します。
未来を考えてはいけないのではありません。今起きていることと、頭の中で想像していることを分けるだけでも、不安との距離を取りやすくなります。
「心配し続けること」と「備えること」を分ける
不安が強くなったときには、「今できることがあるか」を考えてみましょう。
たとえば、次のようなことは具体的な備えになります。
健康診断や通院を後回しにしない
緊急時に連絡する人を決めておく
保険証や大切な書類の場所を整理する
子どもと救急車や親族への連絡方法を確認する
困ったときに頼れる人や相談先を書き出す
ここで大切なのは、すべてを完璧に準備しようとしないことです。
準備する項目が増えすぎると、「あれもやらなければ」「まだ足りない」と、かえって不安が強くなることがあります。まずは、最も気になっていることを一つだけ選びましょう。
たとえば、「今月中に健康診断を予約する」「子どもと緊急連絡先を確認する」だけでも十分です。
不安を完全になくすことは難しくても、「できる準備はしている」と思えることが、安心感につながります。
子どもの成長や力に目を向ける
親はつい、「私がすべてやらなければ、この子は困ってしまう」と考えがちです。
もちろん、子どもの年齢や状況に応じた配慮は必要です。ただ、中学生くらいになると、親が考えている以上に、自分で理解し、行動できることも増えています。
「もし私の具合が悪くなったら、どうしたらいいと思う?」と、重くなりすぎない形で話してみると、子どもなりの考えを聞けるかもしれません。
「救急車を呼ぶ」
「祖父母に連絡する」
「近くの大人に助けを求める」
その答えを聞くことで、「この子も少しずつ成長している」「全部を私一人で抱えなくてもいい」と感じられることがあります。
緊急時について話すことは、不安を子どもに背負わせることではありません。年齢に合った範囲で、困ったときに助けを求める方法を伝えることは、子ども自身の生活力を育てることにもつながります。
寝る前には「今日できたこと」に丸をつける
夜になると、不安やできなかったことばかりに意識が向いてしまうことがあります。
そのようなときは、眠る前に「今日できたこと」を三つほど思い出してみてください。
今日も仕事をした
食事を用意した
子どもの話を聞いた
無事に一日を終えた
疲れている自分を休ませようとしている
特別な成果でなくても構いません。毎日の生活を回していること自体が、すでに家族を支える行動です。
「もし何かあったらどうしよう」と考え始めたら、
「今は大丈夫」
「できる準備は一つ進めた」
「今日もよくやった」
と、今日の自分に丸をつけてみましょう。
不安を無理に追い払うのではなく、「不安はあるけれど、今日はもう休もう」と区切りをつけることが大切です。
不安を一人で抱え続けなくてもいい
家族や子どもの将来を考えれば、不安が完全になくなることはないかもしれません。
ただ、その不安を一人で抱え続ける必要はありません。親族や友人、学校、地域の相談先など、「困ったときに頼れる場所」を確認しておくことも、大切な備えの一つです。
また、不安が続いて眠れない、日中の生活にも影響が出ていると感じるときは、カウンセリングなどで気持ちや現実的な課題を整理する方法もあります。
「何が不安なのか」
「今できることは何か」
「自分一人で抱えなくてよいことは何か」
一つずつ言葉にしていくことで、漠然としていた不安が、少し扱いやすくなることがあります。
今回のPodcast『それ、わかるー!!』第246回では、夜に膨らむ予期不安との付き合い方や、不安を今できる備えに変える方法についてお話ししています。ぜひ音声でもお聴きください。
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*Podcastについて
オンラインカウンセリングサロン「LIB Laboratory」代表の今井さいこと、ゆみこさんの2人でお送りしています。心理の専門家の視点から、日常に持ち帰りやすい形でお話ししています。
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